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未来ギフト

エンターテイメントで広める新しい防災の形
現役消防士 安藤 裕樹さんの挑戦

安藤 裕樹

日本消防防災UNITE機構 / 現役消防士

誰かの挑戦の裏側には、表からは見えない葛藤や原体験があります。
CARPONIX SOCIAL「未来ギフト」がお届けする、社会課題に向き合う「挑戦者の物語」。

今回ご紹介するのは、消防職員として約11年間勤務する傍ら、一般社団法人日本消防防災UNITE機構で活動する安藤裕樹さん。
「事後」ではなく「事前」に命を救うため、休日の時間を削って全国を飛び回る安藤さんの、熱い挑戦の裏側を伺いました。

日本消防防災UNITE機構 / 現役消防士

安藤 裕樹

YUKI ANDO

現役の消防士として約11年間勤務。

自然災害が増加している現状を踏まえ、「事前防災」の重要性を痛感し、団体での活動を開始。一般社団法人 日本消防防災UNITE機構はクラウドファンディングで500万円の支援を集め、「消防車型キッチンカー」を製作。全国のイベント出店や防災アート、防災講演会を通じて「防災への興味が低い人へも、発想を変えて届ける」活動をしている。

→ 一般社団法人 日本消防防災UNITE機構

※一般社団法人 日本消防防災UNITE機構に関する活動です
※この活動での金銭等は頂いていません
※所属組織との関係もありません

【そうなってからでは遅い】現場の経験から、防災へシフト

現在、現役の消防士として街の安全を守りながら、休日の時間を使って防災活動に奔走している安藤さん。
精力的に活動を続ける理由は、消防士を11年間続ける中でもっと伝える方法があるかもしれないという気付きでした。

── 「現場では間に合わないタイミングがある」と聞いたことがあります。最前線に立つ中で、どのような実情を感じていたのですか。

安藤 裕樹さんのインタビューの様子

僕は、必要以上に不安を煽りたいわけでもありません。
ただ、一つだけ明確に言える事実があります。
それは、「何かが起きてからでは、絶対に遅い」ということです。

大切な方が災害や火災に遭ってしまった後では、僕たちが何か言葉をかけようとしても、かけようがない。

でも、「何かが起きる前の今」であれば、かけられる言葉はいくらでもあります。
「これを準備しておけば防げるよ」と伝えることができる。
被害を防ぐために事前の活動に力を入れることには、価値があるなと感じています。

── 現場のリアルな厳しさを知っているからこそ、その想いは人一倍強かったのですね。

はい。あえて凄惨な記憶を感情的に語って「怖いから対策しよう」と呼びかけても、恐怖心では人の心に届かないと感じています。

事前にしっかりと「防災対策」をしておけば助かる命がたくさんある。
だからこそ、ネガティブな要素を一切出さずに、どうやって人の意識を変えていくかをずっと考えていました。

発想の逆転から生まれたクラウドファンディングへの挑戦

ポジティブに広めよう!と思いついた発想から、一般社団法人 日本消防防災UNITE機構はクラウドファンディングに挑戦します。
それは、前代未聞の「消防車型キッチンカーを作って全国に防災を届ける」というプロジェクトでした。

── 現役消防士のままクラウドファンディングに挑戦することへ、周囲の反応や苦労はいかがでしたか。

安藤 裕樹さんのインタビューの様子

「なんで公務員なのにそんなことやるの?」「何を目指してるの?」と批判や疑問をぶつけられる時もありました。
新しい活動だったので、しょうがないですよね。

でも、国や市役所の資料を読み込み、現場に足を運んで「これは絶対に社会に必要な活動だ」という確信があったので、意見は受け止めつつ、活動をしていました。

ただ、最初はこの「消防車型キッチンカーで全国に防災を届ける」という構想が伝わり切らず、「消防車型のキッチンカー?結局何をするの?」と、なかなか理解してもらえませんでした。
一人ひとりに直接会って説明して回るのに、想像以上の時間がかかりました。

実はクラウドファンディングも、募集期間の終了3日前まで目標金額に全く届いていなかったんです。
一般社団法人 日本消防防災UNITE機構が選んだのは、目標に達しなければ1円も手に入らない「all-or-nothing型」。

あと3日で全てが水の泡になるかもしれないというあの時期が、一番精神的に大変でしたね。

── クラウドファンディングを成功させた秘訣はなんだったのでしょうか。

SNSでの発信はずっと続けていましたが、それだけでは限界を感じていたので、とにかくリアルな繋がりに懸けました。

レンタルしたキッチンカーでPRイベントを行ったり、いろんな人に直接会いに行ったり。
そうして熱意を伝え続けるうちに、共感してくれた多くの方々がSNSで一斉にシェアしてくれたんです。その数は100人を超えていました。
そして、最後は人の応援の力が押し寄せて、目標の500万円を達成することができました。

決して思いつきの挑戦ではなく、積み重ねてきた「強い想い」があったからこそ、最後の最後に届いたのだと思っています。

キッチンカーに刻んだ名前。もっと結果を出して恩返しをしたい。

苦難の末に手に入れた「消防車型キッチンカー」。
それは単なる移動販売車ではなく、安藤さんたちが理想とする「エンタメ×防災」を体現する活動の象徴となりました。

── 実際にキッチンカーが完成してからは、どのような手応えを感じましたか。

消防車型キッチンカーのイベントの様子

全国のイベントに呼んでいただいていますが、「消防車型のキッチンカーがあるぞ」とまず子どもたちが目を輝かせて集まり、後ろから親御さんがついてくる。
そこで親御さんに向けてフランクに防災のお話をするという、理想的な流れができたんです。

そして活動当初から目標にしていた、総務省消防庁主催・防災まちづくり大賞の「日本防火・防災協会長賞」を受賞できました。
さらに、世界中から防災関係者が集まる「世界防災フォーラム」でも成功事例として、登壇させていただきました。

「エンタメ×防災」のアプローチが間違っていなかったと自信につながりましたし、本当に嬉しかったですね。

── 数々の困難を乗り越えてきた今、改めて周囲への想いを聞かせてください

キッチンカーにはクラウドファンディングで支援された方々のお名前が刻まれています。
消防車型キッチンカーに刻まれた支援者の方々のお名前
キッチンカーに刻まれた支援者のお名前

感謝の気持ちは言葉では言い表せないほど大きいです。
一般社団法人 日本消防防災UNITE機構のメンバーを始め、いつも連絡をくださる方、いつも気にかけてくださる方がいなければ、間違いなく途中で心が折れていました。

キッチンカーの車体には、支援してくださった方々のお名前を刻んでいるんです。
ふとした瞬間に車体を見るだけで、「この人たちが応援してくれたんだ」と原点に立ち返ることができる、最高の原動力です。

ただ、今は感謝を言葉で伝える以上に、圧倒的な結果で返していくフェーズだと思っています。
この活動をさらに大きくして、「この活動があって良かった」「この活動が広がってよかった」という、誰も見たことがない未来を作ることで恩返しをしたいです。

アート、ファッションショー、あらゆる掛け合わせで防災を届ける仕組みづくり

キッチンカーで活動の広がりを受けている安藤さんですが、次なる「エンタメ×防災」の仕掛けが動き出しています。

── 今後、さらに挑戦していきたいビジョンについて教えてください。

もっとキャッチーでワクワクするものを仕掛けていきたいです。
その一つが、全国82カ所のオフィスなどに設置していただいている「防災アート」です。
お洒落な消防士のポップアートですが、QRコードを読み取ると、大事な防災情報へアクセスできる仕組みです。

さらに、大阪の歴史ある建物を舞台に、消防関係者らがランウェイを歩く「ファッションショー×防災」というイベントも計画しています。

ランウェイイベント「Maison Runway OSAKA COLLECTION 2026」

ただ、誤解してほしくないのは、エンタメはあくまで「入り口」だということです。
僕たちが今力を入れているのは、その先にある「防災講演会」です。

── 講演会では、どのようなことをお話しされているのですか。

防災講演会KUROSUNA PITCHの様子の写真
防災講演会KUROSUNA PITCHの様子

実は、必要な防災の知識はもう十分にネット上に載っています。
でも一般の人は、なかなか防災に興味や時間を割けない。

つまり課題は内容ではなく「届ける方法」なんです。
だからエンタメできっかけを広げ、興味を持ってくれた人たちに1時間の講演会で「防災の重要な部分」を伝える活動もしています。

内容は「命に直結する対策」「数ある備蓄対策の中で、重要なもの」を専門用語を使わずになるべくシンプルに伝えています。
例えば、火災対策で役に立つ感震ブレーカーは金額は安いのに効果は絶大です。
他にも、重要だけど多くの人に届いていないものを理由と合わせて具体的にお話しています。

災害大国・日本に住んでいる以上、今後もいつ起こるか分からない地震への不安は続きます。
それなら、今この瞬間に1時間だけ正しく学んで、将来の不安を激減させませんか?という話をしています。
この「エンタメから行動への新しい仕組み」を、日本中でできるようにしていきたいです。

── 過密スケジュールをこなされているんですね!日頃の健康管理で意識されていることはありますか。

挑戦する人を応援する国産黒高麗人参のサプリメント「CARPONIX」。

勤務時間外や休日を活用し、本務に支障のない範囲で活動を続けています。
その上で、僕は結構ストイックな性格なので、良い睡眠、食事管理、運動など、身体に良いことは全部やっています(笑)

休日は外を飛び回って疲れ果てた日でも、夜の11時からジムへ行って筋トレをする日もあります。
そのおかげでベースの体力が上がって疲れにくいのだと思います。

1年中、エネルギー全開の状態で活動することができるように心がけています。

── ありがとうございます。最後に、今まさに何かに挑戦しようと足踏みしている読者へ、メッセージをお願いします。

僕から言えることは一つです。
もし挑戦したいことがあるなら、絶対にやった方がいいです。

周囲の目を気にするあまり、やりたいことを諦めてしまうのはもったいないと思います。

僕自身、何かに迷ったり足踏みしそうになったりしたときは、いつもこう思うようにしています。
全力でやって、思い通りにならなくても、良い思い出になるかな?と。

全力で挑戦して全然上手くいかなかったとしても、後から振り返ればきっと良い思い出になります。
せっかくやりたいことが出てきたなら、最高に上手くいっている未来を想像して、ワクワクドキドキしながら、挑戦して欲しいと思いますね。

●編集後記

これまで面倒で難しいと思っていた防災ですが、現役消防士である安藤さんのお話を伺う中で、「なぜ今、対策すべきか」という理由が明確に見えてきました。現場を知る者の圧倒的な説得力に動かされ、取材後すぐにAmazonで簡易トイレを注文したほど。悲しい思いをする人をゼロにする彼の挑戦をこれからも応援していきたいです。

CARPONIX SOCIAL編集部 取材・文:室田知輝

CARPONIX SOCIAL「未来ギフト」について

日々、誰かのために挑戦を続ける人こそ、自分自身を整える時間が必要だと、私たちは考えています。未来ギフトは、“誰かを支える人を支えたい”という想いから生まれたプロジェクトです。

●国産黒高麗人参のサプリメント:CARPONIX

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